食道癌は食道の内面をおおっている粘膜から発生します。食道の上皮は扁平上皮からできておりその95%以上が扁平上皮癌で、発症原因としては喫煙 飲酒が強く関連するとされています。生活習慣、食生活の欧米化に伴い将来的には腺癌の増加も予想されています。2002年の統計では死亡率は8.5人/人口10万人であり男女比は5:1とされています。
食道癌を見つけ出すスクリーニング検査としてバリウムを服用する透視や内視鏡検査があります。食道の早期癌の見つけ出し検査として内視鏡検査をうけられる方が多いようです。癌が疑わしい病変を見つけた場合、ヨード(ルゴール)と呼ばれる色素を散布し詳細に観察します。透視や内視鏡の他に、超音波内視鏡(内視鏡にエコーの器械が付属したもの)、CT検査を行い癌の広がりや、浸潤の深さを判定します。以上の検査結果で癌の進行度を評価し、内視鏡治療や手術の術式、抗がん剤や放射線照射など治療方針を決定していきます。
一部の食道癌に関しては内視鏡切除で治療できることがあります。
胃癌、大腸癌と違い粘膜下層に浸潤するとリンパ節転移の可能性が高くなります。また粘膜内でも深い部位ではリンパ節転移を認めることがあります。従って食道癌は粘膜内癌でも浅い部位に留まっているものが内視鏡治療の絶対的適応となっています。
進行度Ⅰ期からⅢ期までの食道癌が手術適応となります。Ⅲ期の進行癌は術前治療(放射線+化学療法)を行って癌を縮小させた後に手術を行う症例もあります。食道癌の手術は<胸部手術→腹部手術→頸部手術>の3領域に及ぶ手術で、侵襲の大きな手術ですが、現在、胸部手術は低侵襲の完全鏡視下手術で行っています。
| 平成19年 | 4例 |
| 平成20年 | 5件 |
| 平成21年 | 6例(10月現在) |
局所進行食道がんに対しては、抗がん剤と放射線療法を組み合わせた化学放射線療法を行います。放射線療法はおよそ1ヶ月から1ヶ月半程度の加療期間が必要となります。併用して使われる抗がん剤には以下のようなものがあります。
標準的には、5-FUとシスプラチンを組み合わせたFP療法を行います。患者さんの状態によってシスプラチンの代わりにネダプラチンを投与することがあります。
再発した食道がんの患者さんに使用する薬剤を以下に示します。
標準的には、5-FUとシスプラチンを組み合わせたFP療法を行います。患者さんの状態によってシスプラチンの代わりにネダプラチンを投与することがあります。タキソテールは単剤で投与したり、シスプラチンと組み合わせて投与したりします。
| 平成20年度 | 食道がん 新患患者数 | 19名(うち術後補助化学療法1名) |
| 消化器内科 | 部長 | 瀬尾 充 |
| 外科 | 部長 | 加藤 雅人 |
| 副院長 | 一宮 仁 | |
| 腫瘍内科 | 部長 | 三ツ木 健二 |
| 医長 | 田中 吏佐 | |
| 放射線科 | 部長 | 松浦 隆志 |
| 放射線科(治療) | 部長 | 舛本 博史 |