膵・胆道がん

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パープルリボン

パープルリボンとは? 米国をはじめとする海外では、膵臓がん啓発のシンボルとしてパープルリボンが使われています。

膵臓がんについて

膵臓は、胃の背側にある細長い臓器で、十二指腸、胃、脾臓、脈管(大動脈、下大静脈、門脈)に囲まれています。膵臓の主な働きは食べ物の消化と血糖値の調節であり、膵臓は強力な消化液である膵液を主膵管から乳頭部を経て十二指腸へ分泌する(外分泌)とともにインスリンなどのホルモンを分泌する(内分泌)機能を担っています。そのため膵機能低下は糖尿病リスクとなります。

膵臓がんの患者さんは年々増加しており2018年がん罹患数予測では年間約4万人 第6位の患者さんが罹患しています。また2018年がん死亡数予測では約3万4千人の患者さんが死亡しており、罹患数と死亡数がほぼ同数となる悪性度の高い疾患です。膵臓がん死亡増加の原因は人口構成の高齢化が大きな要因ですが、膵臓がんに対する有効なスクリーニング検査法がないことが挙げられます。膵臓がんのリスクファクターとして、家族歴、糖尿病(新規発症、急な血糖コントロール不良)、慢性膵炎や膵嚢胞、遺伝性膵炎の合併などが挙げられます。

膵臓がん発症の危険因子の図

膵臓がんの症状】

膵臓がんは、早い段階で症状を自覚することは少なく、無症状か上腹部不定愁訴と感じることが多く、がんの進行によって腹痛、黄疸、腰背部痛、体重減少などの症状がみられることがあります。膵臓がんの症状はがんの発生部位によっても異なり、膵臓がん全体の約65%の膵頭部がんは、主膵管や胆管の閉塞による膵炎や閉塞性黄疸で症状が出現、膵体部尾部がんでは、解剖学的位置関係から症状が出るまでに時間がかかり腹水貯留、持続的背部痛、高度の体重減少などで発見されることも稀ではありません。

膵臓がんの治療

治療法の選択は、進行度(ステージ) によって決定されます。進行度(ステージ)は、腫瘍の大きさ、膵臓外への進展、門脈、動脈、十二指腸、胆管などへの浸潤、領域リンパ節転移、遠隔転移などの有無により規定されます。膵癌取扱い規約第7版2016年 では切除可能性分類が新たに定義され、「切除可能」、「切除可能境界」、「切除不能」の3つの分類が定められました。手術適応になるかは、肝臓や肺などの遠隔転移がないかどうか、重要な臓器の栄養血管にがんが広がっていないかなどから判断されます。

(1) 膵頭十二指腸切除術
膵頭部(膵臓の右側)にがんがある場合に適応となります。胃の一部、十二指腸、小腸の一部、胆のう、胆管をまとめて切除します。膵臓の周囲のリンパ節、脂肪、神経なども一緒に摘出します。摘出したあとは、残った膵臓と小腸、胆管と小腸、胃と小腸の順につなぎ直し膵液、胆汁、食べ物の通る経路を再建します。

(2) 膵体尾部切除術
膵臓の体部・尾部(膵臓の左側)に癌がある場合には膵体尾部切除術といって、膵臓の左側と脾臓を一緒に摘出します。

(3) 膵全摘術
がんが膵臓全体に及ぶ場合は膵全摘術が行われます。ただし、膵全摘は膵臓の機能がまったく失われてしまい、体への負担が大きいので、切除による治癒が期待できない場合には行われません。術後には、血糖をコントロールするために糖尿病内科の管理のもとインスリンの注射が必要となります。

(4) バイパス術
がんが進行して食べ物の通り道である十二指腸が閉塞している場合には、癌の摘出ができなくても食べ物の通り道をつくるために胃と小腸をつなぐバイパス手術を行うこともあります。また、黄疸に対して胆管と小腸をつなぐバイパス手術を行う場合もあります。

膵臓がんの手術の図

胆道がんについて

胆道がんは、肝臓で合成された胆汁の通り道にできるがんです。胆汁は、肝臓内の胆管→総胆管(胆嚢)→乳頭部を経て十二指腸へ排出されます。胆汁が通る管に発生する胆管がん、胆汁を貯めておく袋状の臓器に発生する胆嚢がん、胆汁の出口で十二指腸につながる部分に発生する乳頭部がんに分けられます。

2018年がん罹患数予測では年間約2万2千人の患者さんが胆道がんに罹患しています。また2018年がん死亡数予測では約1万8千の患者さんが死亡しています。疾患別死亡数が第6位であり死亡数割合の高い疾患です。50歳代から増え始め70歳代、80歳代の高齢者に多い傾向があります。胆石症、胆嚢炎、胆管炎、潰瘍性大腸炎、クローン病などの人は胆道がんになりやすいとする報告があります。

胆道がんの症状

胆道がんは、胆管の閉塞による閉塞性黄疸で症状が出現することが殆どです。右上腹部やみぞおちの痛み、眼球や皮膚が黄色くなる黄疸、白っぽい便が特徴的です。がんの進行によって全身倦怠感、食欲不振、体重減少、発熱などの症状がみられることがあります。胆嚢がんで胆石や胆嚢炎を併発している場合、早期のがんでも強い痛みを感じたり発熱したりすることがあります。

胆道がんの治療

治療法の選択は、進行度(ステージ) によって決定されます。進行度(ステージ)は、胆道の壁深達度、胆道壁外への進展、肝動脈、腸間膜動脈といった主要動脈への浸潤、領域リンパ節転移、遠隔転移などの有無により規定されます。胆道がんでは可能な限り手術を行いますが、手術でがんを取り除くことが難しい場合、薬物療法(化学療法)で治療します。

(1) 胆嚢がんと上部胆管がんの手術
胆嚢と胆管、周囲のリンパ節と肝臓の一部を切除する手術が標準的です。肝臓の切除範囲は、胆道がんの局在(右寄りに発生していれば右葉切除、左寄りなら左葉切除など)、壁進展度により決定されます。胆嚢がんでは肝臓との付着部(肝床)切除を行う場合もあります。胆管切除を行なった場合には、残った胆管と小腸を吻合し胆汁の通る経路を再建します。

(2) 下部胆管がんと乳頭部がんの手術
隣接する臓器にがんが広がりやすく、胆嚢、胆管、周囲のリンパ節、膵臓の半分、十二指腸、胃や小腸の一部をまとめて切除する膵頭十二指腸切除術を行うのが標準的です。摘出したあとは、残った胆管と小腸、膵臓と小腸、胃と小腸の順につなぎ直し胆汁、膵液、食べ物の通る経路を再建します。

胆道がんの手術の図

黄疸に対する治療

膵がんの30-40%程度に黄疸がみられます。特に膵頭部がんでは腫瘍による胆管の狭窄による閉塞性黄疸をおこします。また、膵体部がんや尾部がんでも播種による胆管狭窄をおこすことがあります。がんにより胆汁の流れが悪くなると閉塞性黄疸がおこり、またうっ滞した胆汁に細菌感染すると発熱や悪寒戦慄を伴う急性胆管炎がおこります。黄疸や胆管炎があると手術や化学療法などの治療に際し危険性が増すため、解除する処置(減黄)が必要となります。閉塞性黄疸を解除する治療は胆道ドレナージと呼ばれ、超音波ガイド下に皮膚から肝臓を介して胆管にアプローチする方法(経皮経肝胆道ドレナージ:PTBD)と内視鏡的に胆管にアプローチする方法(ERBD)があります。患者さんの全身状態に応じて、適切な方法を選択していますが、通常は内視鏡的な方法を選択することが多く当院でも積極的におこなっています。胆汁の流出路を確保するために胆管にステントという細い管を留置することがあります。ステントは、手術までの短期間に留置する場合(プラスチックステント)と切除不能症例で長期間の留置が必要な場合(メタリックステント)とでステントの種類を使い分けています。しかし、急性膵炎等の合併症の問題や十二指腸狭窄がある症例に対しては困難な場合も存在します。

胆管にアプローチする方法の図
ステント留置の図

当院の膵・胆道がん治療

膵臓がんや胆道がんに対する治療の中で、治療効果が高く、根治が唯一見込める外科手術を可能な限り選択しています。膵切除手術として主要血管を合併切除し、血行再建を伴う膵頭十二指腸切除術があり、手術効果により根治や余命延長が期待できます。膵・胆道がん術後は、再発のリスクが高いとされる患者さんには、抗がん剤による補助化学療法を行なって、がんの再発予防に努めています。

膵・胆道がんが既に肝臓、肺、腹膜へ転移しているステージIVの方やがんが再発予防にした患者さんには、全身化学療法や放射線治療などでがんが大きくなるのを抑えて生存期間の延長に努め、緩和ケアのチームと相談してがんに伴う症状の軽減をはかっています。

消化器外科医、肝臓内科医、腫瘍内科医、放射線科医、病理医、緩和医療内科医による定期的にミーティングを行い、十分な精査と患者さんの状況を踏まえた総合的評価を行い、インフォームドコンセントを踏まえ、最も適した治療を安全に提供するよう心がけています。

初診受付時間のご案内 schedule

平日(月~金) 8時30分~11時

上記以外の初診受付

  • 形成外科は月、水、金のみ
  • 整形外科は月、水、金のみ 8時30分~10時30分まで(火、木は11時まで)
  • 産婦人科は火、木のみ8時30分~10時30分まで(月、水、金は11時まで)
  • 耳鼻咽喉科・頭頸部外科は水曜日休診
  • 眼科は火曜日休診
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    ☞二次検診(検診後の要精密検査)は月~金曜8時30分~11時受付
  • 産婦人科、皮膚科、整形外科、総合診療科、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の受診時は必ず紹介状が必要です

※必ず保険証をご持参ください。

休診日

土・日・祝日 年末年始(12月29日~1月3日)
※但し救急の患者さんは救急外来にて診療いたします。

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  • 土・日・祝日 11時~19時

新型コロナウイルス感染症対策のため原則面会禁止です。
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