前立腺がん

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前立腺がんについて

前立腺は男性にのみにある臓器で、膀胱の下・尿道を取り囲むようにある、栗の実のような形をしています。前立腺の細胞が無秩序に自己増殖することにより前立腺がんは発生します。60歳ころから高齢になるにつれて、前立腺がんと診断される人が顕著に増えています。

前立腺がんのリスクを高める要因として、家族歴が明らかにされています。生活習慣等の後天的要因も前立腺がんとの関連を推測されていますが、これを特定することは現在困難とされています。

国立がんセンターのがん統計予測では、前立腺がんは、本邦における2014年の男性の罹患率第2位、2017年の男性の死亡率第6位とされています。

前立腺がんの症状

早期の前立腺がんは多くは無症状であり、一部に排尿困難(尿が出にくい)や頻尿(尿の回数が多い)等の症状が出る場合があります。

がんが進行すると上記に加えて、血尿や骨への転移に伴う痛みがみられることがあります。

前立腺がんの検査

  1. PSA検査: PSA(前立腺特異抗原)はある種のタンパクで、ほとんどは前立腺液に分泌されます。がんや炎症で前立腺組織が壊れると、PSAが血液中に漏れ出し増加します。PSAの基準値は一般には0~4ng/mlです。PSA値4~10ng/mlをいわゆるグレーゾーンといい、3割前後でがんが発見されています。また、4ng/ml以下でもがんが発見されることもあります。
  2. 直腸診・経直腸エコー: 医師の指やプローブ(超音波を発する道具)を、肛門から挿入し、前立腺の性状を確認する検査です。前立腺の表面が硬かったり、凹凸があったり、左右非対称だったりするとがんを疑います。
  3. 前立腺針生検: 前立腺がんが疑われた場合に、最終的な診断のために前立腺針生検を行います。エコーで前立腺を確認しながら、細い針を刺して組織を採取します。初回の生検では、12~14か所の組織採取を行います。
  4. 画像検査:必要に応じて、MRI検査・CT検査・骨シンチ検査を行います。MRI検査では、がんが前立腺内のどこにありそうかやリンパ節転移の有無をみます。CT検査では、リンパ節転移の有無や肺転移の有無をみます。骨シンチでは、骨転移の有無をみます。

前立腺がんの治療法

治療法には主にPSA監視療法、手術療法、放射線療法、薬物療法、その他があります。診断された前立腺がんのステージやリスク分類。年齢や患者さんの身体的状態や社会的状況を考慮して最も適した治療方法を選択します。

  1. PSA監視療法: 限局性前立腺がんではいずれの治療でも治療成績は概ね良好で、根治できる場合が少なくありませんが、いずれの方法でも何らかの合併症や有害事象がみられます。一方、多くの前立腺がんの患者さんは無症状です。また、前立腺がんの病勢はPSA値の推移をみることである程度予測できます。従って、特に低リスク(PSA<10、グリソンスコア6以下、臨床病期T1cまたはT2a)で生検陽性本数が少ない場合は、直ちに治療を行うのではなく定期的にPSAを測定し、PSAの上昇速度が速い場合に根治治療を行うという方法があります。70歳以上の方の一部では、生涯根治治療を必要とせず、がんの進行も見られない場合もあります。
  2. 手術療法(前立腺全摘除+リンパ節郭清): 従来型の開腹術・腹腔鏡下手術・ロボット支援腹腔鏡下手術等の方法があります。いずれの方法にしても、標準的には病期分類T2以下の限局した前立腺がんに対して行われ、前立腺と精嚢を一塊として摘出し、尿道と膀胱を吻合する手術です。標準手術としては骨盤内リンパ節を郭清しますが、行わない場合もあります。
  3. 放射線治療:高エネルギーのX線や電子線を照射してがん細胞を傷害し、癌を小さくする治療です。外照射療法と組織内照射療法があります。いろいろな方法がありますが、当院ではIMRTと小線源治療を行っています。
    1. IMRT(強度変調放射線療法):周囲の臓器への放射線照射量を軽減しつつ、前立腺への照射量を上げるために、さまざまな方向から、方向により放射線の量を細かく変えつつ照射する方法です。74Gy程度を前立腺に照射できるので、従来の方法に比べて有害事象も少なく治療成績は向上しています。
    2. 小線源治療:密封小線源(以下小線源)は、ヨウ素125という放射線を出す物質を径0.8mm、長さ4.5mmのチタン製カプセルに密封したもので、ヨウ素125から出る放射線はエネルギーが弱く飛程が短いのが特徴で、放射線は徐々に減衰し約2カ月で半分になり1年でほとんどなくなります。
      多数の小線源を前立腺に埋め込むことにより、通常の外照射では不可能な高い放射線を前立腺に照射できる一方、周囲臓器への影響は少なく、手術に匹敵する効果が得られ、体への負担は少ない治療です。病状により外照射やホルモン療法を併用して行います。
      当院では2005年8月から2019年4月までに390例の小線源治療を行っています。長期観察可能な症例の集計での10年PSA非再発率は、低リスク群で98%、中間リスク群で88%、高リスク群で85%となっています。
      合併症として、一過性の排尿症状、尿閉2%、直腸出血(小線源治療単独で7%、外照射併用で20%)、血尿5%、性機能障害20~30%、尿道狭窄0.4%などが見られます。
    3. 重粒子線治療:重粒子線と呼ぶ特殊な放射線を照射する方法です。原理としては従来の外照射に比べて高い放射線量を照射できるため、良好な成績が期待できます。平成30年度から保険治療が可能となりました。北部九州地区では、鳥栖市の佐賀ハイマットで行われています。
  4. 薬物治療
    1. ホルモン療法: 前立腺は男性の生殖器で、男性ホルモンの影響下にあります。前立腺癌の細胞も、男性ホルモンが十分にあると増殖が盛んになることから、男性ホルモンの作用が前立腺がん細胞に及びにくくすることで、ある程度癌細胞を死滅させ、一定期間進行を遅らせることができます。放射線治療とは異なる機序で癌細胞に作用するため、放射線治療と併用した場合にその効果を高める可能性が指摘されています。
      実際の治療方法としては、睾丸からの男性ホルモンの分泌を止めるホルモン剤の注射と加えて、男性ホルモンの作用をブロックする内服薬も使用します。
      前立腺がんが再燃し、ホルモン療法の効果が弱くなった(去勢抵抗性前立腺がん)場合には、新しいタイプのホルモン治療薬に変更する場合があります。
    2. 化学療法: 化学療法は抗がん剤の投与により、がん細胞を消滅させたり小さくしたりすることを目的として行います。ドセタキセルやカバジタキセル等の薬物があります。一般的には転移があるがんで、去勢抵抗性前立腺がんに対して行います。
  5. その他: 骨転移を伴う場合はゾレドロン酸、デノスマブなどの破骨細胞(骨を破壊・吸収する働きを持つ細胞)を抑制することにより、骨転移の進行を抑制する働きのある薬を用いて治療する場合があります。
    去勢抵抗性前立腺がんで、病巣が骨転移のみであれば塩化ラジウム223(ゾーフィゴ)を用いた治療を行う場合があります。これは注射で投与されたラジウムが骨転移部位に集積し、そこでアルファ線を放出してがんに効果をもたらします。
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