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消化器外科

ごあいさつ

院長

一宮 仁

手術など外科治療は苦痛を伴いますが、消化器外科では根治性と低侵襲性を両立させる治療を追求しています。

診療部長/外科統括 部長/内視鏡手術センター長

植木 隆

外来担当医師

午前

山元 啓文 一宮 仁 前山 良 山元 啓文 植木 隆
黒木 留美 植木 隆 河野 博 松本 耕太郎 田村 公二
  河野 博   田村 公二  

概要・特色

消化器は、食べ物からの栄養素を体に取り入れ不要物を排泄するための運搬・消化・吸収・排泄を行う体の部位(臓器)と、栄養素の貯蔵や分解と体に必要なものを合成する臓器を含みます。部位としては、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸(結腸と直腸)、肝臓、胆嚢、胆管、膵臓、脾臓があります。消化器外科は、この消化器に病気が起きた時に、診断と治療を行う外科の一分野です。また消化器を包んでいるお腹の壁・腹壁の異常も対象とし、一般的な外科の中では最も幅広い分野です。

当院の消化器外科は、消化器の病気と外科治療さらに消化器がんの知識と経験を積んだ、学会認定の消化器外科専門医5名を中心に、様々な病気の診療を行っています。現在多くの消化器の病気に対しては、過剰な治療や過少診療をさけるために、標準的な治療を示す治療ガイドラインが作成されています。当院ではこれらの治療ガイドラインを踏まえ、最も効果の高い治療法を提供することに努めています。必要に応じてより広い範囲を切除するなど根治性(完全に病気を治すこと)を追求しますが、一方で、手術の合併症や後遺症をより少なくするべく安全性を追求しつつ、患者さんそれぞれの生活状態を加味して手術法や手術の範囲を決定しています。

当院消化器外科の特徴として、体への負担が軽く、早期に退院や社会復帰が望める腹腔鏡手術を基本にしています。日本内視鏡学会の技術認定医3名と経験豊富なスタッフを擁し、胃がんや大腸がんなどの悪性の病気に加え胆石やヘルニアなど良性疾患など、殆どの消化器の病気に対して内視鏡手術を行っています。また、消化管内科や肝胆膵内科と綿密にコンタクトをとり、定期的なカンファレンスを行うことで他科の医師や多職種の医療従事者の意見も聞きながら、治療方針を決定しています。心臓や肺など様々な疾患を持った患者さんに対しても、基幹病院の特徴を生かし各科の専門医師の協力連携のもとに安全に手術を行うことが可能です。

消化器の位置

対象とする病気(疾患)

消化器がん

  • 食道がん
  • 胃がん
  • 大腸がん(結腸がん、直腸がん)
  • 肝臓がん(肝細胞がん、肝内胆管がん、転移性がん)
  • 膵臓がん
  • 胆道がん(十二指腸がん、胆嚢がん、胆管がん)

がん類似疾患(がんに似た悪性と考えられる病気)

  • 消化管GIST
  • カルチノイド腫瘍
  • 悪性リンパ腫
  • 悪性粘膜下腫瘍

良性の腫瘍(外科的切除が必要なもの)

  • 良性のポリープ(胃ポリープ、大腸ポリープ、胆嚢ポリープなど)
  • 粘膜下腫瘍

炎症や良性の疾患

  • 虫垂炎(いわゆる盲腸)
  • 胃十二指腸潰瘍(穿孔、出血、狭窄)
  • 消化管(小腸、大腸)の穿孔性腹膜炎
  • 腸閉塞
  • 炎症性の腸疾患(大腸憩室、クローン病、潰瘍性大腸炎)
  • 胆嚢結石・胆嚢炎、総胆管結石・胆管炎
  • ヘルニア(鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニア)
  • 痔核(いぼ痔)、痔瘻(あな痔)、裂肛(きれ痔)

診療内容・実績

診察した所見と各種検査結果をもとに、病気の広がりや進行の度合いを診断します。保存的な治療や抗がん剤治療・放射線治療など、手術以外の方法も検討を行ったうえで、治療法を決めます。手術の前には、患者さんとご家族に病気の状態と広がり、手術の必要性、扱う範囲や術後の状態などの手術の方法、生じる可能性のある合併症や後遺症、治療成績や予後について説明を行います。手術後には、取り除いた部分の説明と実際に行われた手術の内容を説明します。食事がとれて、日常生活が可能になれば、退院となります。

2017年に行った消化器手術は532例で、内訳は上部消化管(食道、胃を対象)62例、下部消化管(小腸、大腸、肛門を対象)222例、肝胆膵127例(肝臓、膵臓、胆道、脾臓を対象)、その他(ヘルニアなど)121例でした。食道がんの切除は4例で、全例で胸とお腹の操作とも内視鏡手術を行いました。胃がんの切除は36例で、1例を除き35例(97%)で腹腔鏡手術を行いました。大腸がんの切除は結腸がん56例と直腸がん56例を合わせ112例で、107例(96%)で腹腔鏡手術を行いました。肝細胞がんや転移性肝がんに対する肝切除は16例で、うち9例は腹腔鏡手術で行いました。胆石や胆嚢炎に対する胆嚢摘出術は95例全例腹腔鏡手術で行い、ヘルニア手術は82例で60例(73%)に腹腔鏡手術を行いました。その他、虫垂炎手術32例、腸閉塞手術10例など、多数の救急疾患の手術もおこなっています。

消化器のがんは、わが国で発生するがんの約半数を占めています。手術後は取り除いたがんを調べて、がんの進行度(ステージ)を確認します。再発の可能性が高い進行したがんであった場合は、腫瘍内科と相談し再発を抑える補助化学療法を行います。消化器がんの治療は、手術や放射線・抗がん剤治療にとどまらず、患者さんそれぞれの身体的社会的な問題の解決も必要です。当院の消化器外科では、がん相談や支援センターの担当者・看護師や医師、皮膚・排泄ケアの認定看護師などと共に、主治医を中心にチームとして医療体制を整え、豊富な経験と知識に基づき、患者さんに最も適切な治療を提供しています。